耐震補強工事

木造住宅の耐震補強
安全・安心の住まいにするために

接合部の補強金物

構造用合板による補強

安全・安心に暮らすために、耐震補強をすすめています。

昭和５７年に建築基準法が改正されて、木造住宅の耐震化が進みましたが、
それ以前に造られた建築物は旧基準のため、補強が必要な場合があります。

－－－　耐震診断、補強工事の流れ　－－－

１．建物調査

建物の現状を調べます。
この段階では建物を壊さずに行います。（天井裏、床下は見られるところから調査します）
設計図があれば、設計図との照合も行います。

基礎の状態（ひび割れ、傾きなど）
柱、梁の状態（接合部、腐食など）
屋根、壁の状態と材料（屋根が重いと地震には不利です）
各部の劣化状況（雨漏れ、床鳴りなど）

２．耐震診断

耐震診断プログラムにより、建物の強さを計算します。
倒壊のおそれがある場合には、補強の計画に入ります。

３．補強計画

どのような方法で補強するのか、一番の悩みどころです。
補強だけでなく、建物を軽くするのも耐震化には有効です。
何度も計算を繰り返し、建物全体のバランス、補強にかかるコストや日数も考慮して、
どこにどんな方法の補強を入れるのかを考えます。

４．補強工事

補強計画に基づき、工事を行います。
補強工事は外部からの場合と内部からの場合がありますが、内部の場合、壁・床・天井の解体を行います。
いざ解体してみると、予定外の構造だったりすることもあります。
その場合、計算・計画をやり直し、補強方法を変更することもあります。
もちろん、計画通りに補強がなされているか、確認しながらの作業となります。
また、適切な金物が使われているか、釘は規定通り打っているか等、細かくチェックします。
できあがってしまうと見えなくなる部分ですから、しっかりチェックし、写真で記録します。

－－－　補助金・控除など（大垣市の場合）　－－－

１．耐震診断

耐震診断は無料で受けられます。
昭和56年5月31日以前に建築又は着工された、地階を除く階が3階以下の木造住宅が対象
（ただし、丸太組構法、国の認定を受けているプレハブ工法の木造住宅は除きます。）

平成２７年度　耐震対策支援事業について。大垣市ホームページより

２．耐震補強工事

最大で１５３万円の補助金がでます。（木造住宅の場合）
補助の対象となるのは、耐震診断と同様で、以下の通り。

昭和56年5月31日以前に着工された木造住宅、分譲マンション若しくは特定建築物等であること。　　　　　　　　　　　　　　
建築士法第1章の区分による建築士が設計監理する耐震補強工事（木造住宅については岐阜県木造住宅耐震相談士）であること。
耐震補強工事については「大垣市建築物等耐震化促進事業補助金交付要綱」によるものであること。

３．所得税額の特別控除

確定申告時に耐震補強工事を行った証明書（市町村で発行）を添付することにより、
耐震改修に要した費用の１０％（上限２０万円）
を所得税額から控除できます。
国税庁ホームページより

４．固定資産税額の減額措置

市役所税務課へ耐震補強工事を行った証明書（市町村で発行）を添付して申請すると、
資産税額（１２０㎡まで）が一定期間（今年工事すれば2年間）１／２に減額されます。

５．地震保険料の割引

平成１９年１０月より、地震保険料が安くなっています。
さらに、耐震補強工事を行った場合、１０％割引となります。